これぞ「死闘」、これぞ高校ラグビー。花園の歴史に深く刻まれるであろう名勝負が生まれました。
桐蔭学園対大阪桐蔭の一戦は、ロスタイムまでもつれる劇的な展開。最終スコアは24-21。勝った桐蔭学園の選手たちが涙を流し、敗れた大阪桐蔭も涙を堪える。観ているこちらの魂も震えるような、興奮と感動が詰まった素晴らしい試合でした。
出場メンバー
大阪桐蔭高等学校
桐蔭学園高等学校
前半:桐蔭学園が主導権を握る堅実なアタック
試合開始早々、主導権を握ったのは桐蔭学園でした。開始わずか6分、WTB鈴木選手が切れ味鋭いランで先制トライを奪取。幸先の良いスタートを切ります。
その後も桐蔭ペースは続き、29分にはPR喜選手が力強くインゴールへねじ込みトライ。10-0とリードを広げます。
一方の大阪桐蔭は、なかなか敵陣に入れない苦しい時間帯。ターンオーバーを許す場面もありましたが、必死のディフェンスでなんとか耐え凌ぐ展開。会場の緊張感が徐々に高まっていくのを感じました。
後半:大阪桐蔭の猛追、そしてロスタイムのドラマ
後半に入ると、風向きが一変します。大阪桐蔭が猛反撃を開始。まずは5分、WTBモレノ選手のトライで反撃の狼煙を上げます。
18分にはLO冨永選手がトライを決め、大阪桐蔭がついに逆転。
しかし、桐蔭学園は23分にPR喜瑛人がこの日2本目のトライをねじ込み、再度リードを奪います。
そのわずか3分後。大阪桐蔭ボールのスクラムからのサインプレーでCTB須田琥珀が相手のギャップをつきビッグゲイン。
今大会初先発の2年生FB吉川大惺に繋ぎ華麗なトライ、自ら難しい角度のコンバージョンをドロップで決め21-17と再度逆転。
後半残り3分「ロスタイム無し」が告げられたの出来事だったので、ついに大阪桐蔭が勝つかと思われました。
(多くの方がそう思われたのでは。。。)
ここからドラマが生まれます。ラストワンプレーから6分にも及ぶ闘い。桐蔭学園の20フェーズ以上にも及ぶ執念の継続攻撃。
最後ゴールドポスト下でまたもやPR喜瑛人がボールを持ち込み、ハットトリックとなる逆転のサヨナラトライ!花園の歴史に刻まれる名ゲームが幕を閉じました。
ノーサイドの笛が鳴った瞬間、勝者である桐蔭学園の選手たちが涙を流していたのが印象的でした。敗れた大阪桐蔭キャプテン田崎選手が涙をぐっと堪える姿も含め、両チームの魂がぶつかり合った激闘でした。
本試合のピックアップ・プレイヤー
喜瑛人(桐蔭学園、PR)
文句なしのマン・オブ・ザ・マッチ級の働き。PRでありながらハットトリック達成は圧巻の一言。後半の追撃トライ、そしてロスタイムの逆転トライと、勝負どころでの決定力が凄まじい。ワークレートも高く、ディフェンスでのスティール連発も光りました。
吉川大惺(大阪桐蔭、FB)
後半、一時は勝利を決定づけるかのようなトライを決めました。自身のトライ後、難しい角度からのコンバージョンで、風で倒れたボールをドロップで決めた瞬間の会場のどよめきが印象的でした。2年生なので来年も期待できる超注目選手です。
鈴木豪(桐蔭学園、WTB)
前半の早い時間帯での先制トライはお見事。オーバーラップを活かした連続アタックなど、チームに勢いをもたらすランナーです。
須田琥珀(大阪桐蔭、CTB)
後半の逆転ムードを作った立役者の一人。鋭いブレイクで決定的なチャンスを演出し、見事なトライアシストを記録しました。
冨永竜希(大阪桐蔭、LO)
セットプレーの要。ラインアウトから自ら持ち込んで決めた逆転トライは、フォワードの執念を感じさせるプレーでした。
堂薗尚悟(桐蔭学園、HO)★主将
負傷しながらもピッチに立ち続け、チームを鼓舞し続けたキャプテンシーに脱帽。モールでの強さもしっかりと見せつけました。
モレノ経廉ザンダー(大阪桐蔭、WTB)
攻守に渡って存在感を発揮。好タックルでピンチを救い、前方へのキックでチャンスを創出。自らのトライもあり、素晴らしい活躍でした。
まとめ
まさに高校ラグビー史に残る死闘でした。
SNS上でも「最後までもつれにもつれた死闘、九分九厘大阪桐蔭が逃げ切ったと思ったがロスタイム逆転で桐蔭の集中力に震えた」「勝った桐蔭の方が涙涙で自然と涙が出てきた、両校にありがとう」といった感動の声が溢れていました。
また、驚異的な運動量を見せたPR喜選手や、涙を堪えて気丈に振る舞った大阪桐蔭キャプテンへの称賛も多く見られます。
勝者も敗者も、持てる力のすべてを出し尽くした名勝負。両校の選手たちに、心からの拍手を送りたいと思います。



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